Carebara yamatonis Terayama, 1996
マイナーワーカー
メジャーワーカー
女王
雄
ギャラリー
分布と生息環境
真鶴岬にて採集。やや硬めな泥の塊の中にコロニーを形成していました。女王個体も保有しています。
真鶴岬にて採集。やや硬めな泥の塊の中にコロニーを形成していました。女王個体も保有しています。
西表島で採集しました. 腹柄節下部突起がよく発達しています.
以下3枚は同個体
西表島で採集.
寺山 守, 久保田 敏, 江口 克之. 2014. 日本産アリ類図鑑. 朝倉書店.
九州大学 野崎さんに長野県で採集されたサンプルをご提供いただきました.
前伸腹節の斜面の形状はどうでしょう, 何とも言えないところがあります.
触角柄節上の立毛はumbratusと同様ですが, umbratusと比べて触角柄節の長さ, 胸部背板の様子, 腹柄節の高さあたりが違うような気がしますが, 撮影角度によるものかもしれません.
本種と思われますが, 違った場合は訂正します.
中胸側板の側面域に斜めに走る溝があることから同亜科他属から区別される. 複眼上に立毛がまばらにあること, 脛節(tibiae)に立毛がほとんど確認されないことなどから, E. javanus(ツシマハリアリ, もしくはそれに近い種)と区別できる(Yamane et al., 2024).
また, 学名の表記はYamane et al., 2024に準拠した. なお, E. sauteriとE. horniが同種かどうかは不明であるとされているため(Yamane et al., 2024), 今後の分類学的検討には引き続き注意を向けたい.
本個体は西表島で採集. 一般に疎林や林縁に生息している(Yamane et al., 2024).
ワーカーはしばしば石の下で見つかるが, 巣は土中に複雑な通路と部屋を以て構築される(Yamane et al., 2024).
寺山 守, 久保田 敏, 江口 克之. 2014. 日本産アリ類図鑑. 朝倉書店.
Yamane S, Hosoishi S, and Ito F (2024). Taxonomic study on the queens of the Japanese ponerine genera, with a redescription of Ectomomyrmex horni restituted as a valid species (Hymenoptera: Formicidae). Acta Entomologica Musei Nationalis Pragae, 249–267. https://doi.org/10.37520/aemnp.2024.017
テラニシクサアリの美しい標本写真を撮影し, 一般に同定が困難とされているクサアリ亜属の同定のポイントをまとめました. 本種は同属他種のコロニーに社会寄生をする形でそのコロニーを創設します.
九州大学 野崎さんに北海道で採集されたサンプルをご提供いただきました.
☆ ワーカーの同定ポイント
参考:寺山 守 他『日本産アリ類図鑑 』(2014) 朝倉書店
木の根本付近に営巣し, 大規模な行列を形成して採餌する.
Maruyama 2005において, 日本のクサアリ亜属(Dendrolasius)は以下の5つ,
フシボソクサアリ(Lasius nipponensis)
Yamauchi 1979のL. crispus はシノニム
モリシタクサアリ(Lasius morisitai)
L. morisitai とL. capitatus はシノニムであるとしてL. capitatus で統一されているが, ここでは日本産アリ類図鑑に準拠してL. morisitai の方を採用した.
テラニシクサアリ(Lasius orientalis)
Yamauchi 1979のL. teranishii はシノニム
ヒラアシクサアリ(Lasius spathepus)
クロクサアリ隠蔽種群(Lasius fuji)
Radchenko 2005においてL. fuliginosus とは別種であると指摘. Yamauchi 1979がL. fuliginosus と表記しているものはL. fuji のことであると考えられる.
以下に, 同定形質をまとめる.
寺山 守, 久保田 敏, 江口 克之 2014. 日本産アリ類図鑑, 朝倉書店
Yamauchi, K. 1979. Taxonomical and ecological studies on the ant genus Lasius in Japan (Hymenoptera: Formicidae). I. Taxonomy. Sci. Rep. Fac. Educ. Gifu Univ. (Nat. Sci.), 6, 147-181.
Radchenko, A. 2005. A review of the ants of the genus Lasius Fabricius, 1804, subgenus Dendrolasius Ruzsky, 1912 (Hymenoptera: Formicidae) from East Palearctic.”Annales Zoologici. 55(1):83-94.
Maruyama, M. 2005. A new synonym in the subgenus Dendrolasius of the genus Lasius (Hymenoptera, Formicidae, Formicinae). Bull. Natn. Sci. Mus. Tokyo, Ser. A, 31: 115-117.
とりあえずクサアリ全種そろいました(デカクサはまだですが).
どこかで比較記事作りましょうか. どういう観点を含めて欲しいかなどあればコメントください.
関東の平野部で採集.
寺山 守, 久保田 敏, 江口 克之. 2014. 日本産アリ類図鑑. 朝倉書店.
本音を言えば少しだけ自信がないです.
ご同定あればご指摘ください.
西表島で採集しました. 特徴的な長い触角柄節が目を引きます. アメイロアリ属とは別属なんですね.
西表島で採集.
とても素早いです.
寺山 守, 久保田 敏, 江口 克之. 2014. 日本産アリ類図鑑. 朝倉書店.